冬ってそもそもなぜ乾燥しているの?どうして風邪をひきやすくなるの?という素朴な疑問から手軽にできる乾燥対策と風邪対策をご紹介します。
目次
なぜ冬は乾燥するの?
そもそもなぜ冬になると乾燥するのか、その理由からまずはわかりやすくご説明させていただきます。
皆さんは、何をもって「今日は乾燥しているな」と思いますか?
その1つに挙げられるものは、湿度だと思います。
天気予報などでも夏には気温と比例して湿度も高くなります。それとは反対に、冬には気温と比例して、湿度も低くなります。
「じゃあ、気温の低い地域や寒い冬だけ乾燥するの?」と思われるかもしれませんが、そうとも言い切れません。
そもそも湿度とは空気の中にどれくらいの水蒸気が含まれているのか、という値を示したものです。
1㎥に存在できる水蒸気の量は決まっていて、気温によって値は変化します。気温が低ければ低いほど、水分量は少なくなり、高ければ高いほど多くなります。それを「飽和水蒸気量」といいます。
例えば、気温が30度湿度は70%だったとします。その場合の飽和水蒸気量は21.2g/㎥になります。ここから10度気温が下がったとします。すると気温が20度の場合、最大飽和水蒸気量(湿度100%)が17.2 g/㎥なので4 g/㎥が空気中に存在できなくなって、皆さんもよく見かける霧(水分)となります。
気温がぐんと下がる朝方や山頂にいくと霧をよく見るのはそのせいなのですね。
では、なぜ気温があまり低くならない地域でも乾燥するのか、ですが、他にも冬特有のシベリア方向から吹いてくる風と関係しています。
シベリア方向からは、高い湿度を持った冷たい風が流れてくるのですが、増えすぎた湿度によってたくさんの雪を降らせ、乾燥した冷たい風が日本列島の太平洋側に流れてきます。
そのため、気温がそこまで低くならない地域でも、特に太平洋側は冬に乾燥してしまいます。
乾燥すると風邪をひきやすくなるのは何故か?
先ほど、地域によってはあまり乾燥していない場所もあるというお話をさせていただきましたが、冬になると全国的に“風邪”は流行りますよね。
特にインフルエンザなどは人口の多い、都心から流行していきます。
なぜ、外気の湿度とは関係なく、風邪をひきやすくなるのか、その理由が皆さんもお気づきかと思いますが、室内の乾燥です。
冬になり、気温が下がると家庭はもちろん、職場やお店などでは暖房器具を使用します。
暖房器具によって室内の温度は上がりますが、空気中に含まれている水分量は変わらないため、気温が上がったぶん湿度は低くなります。
空気が乾燥すると、風邪やインフルエンザのウイルスは活発になり、乾燥している空気中では、ウイルスの水分も蒸発するため空気中に長時間漂うことになります。
また、乾燥によって喉や鼻は免疫機能が低下してしまうため、ウイルスが入り込みやすくなってしまいます。
そのため、冬には風邪を引きやすく、インフルエンザが流行しやすい時期だといえます。
乾燥は肌荒れの原因
乾燥してしまうと、肌は粉をふいたり、かゆみを伴ったり、さらに湿疹やアレルギーを発症させることもあります。
本来、肌は水分と皮脂によって潤いやハリを保っています。それが、乾燥によって水分が奪われることによって、皮脂とのバランスも崩れひどい場合は乾癬(かんせん)などの皮膚病をも引き起こしかねないのです。
また、冬の乾燥に加え、低い気温によって血行が悪くなることで皮脂の分泌を減らし肌荒れの要因にもなります。さらに、エアコンなどの送風型の暖房器具によって肌から水分を奪うことにもなります。
それでは、冬にオススメの乾燥肌対策をご紹介します。
乾燥肌の改善対策
冬の乾燥に悩まされている方は女性では80%を超えるといわれています。
その主な症状は
「唇が切れる・カサカサになる」
「口周りや頬が粉をふいている」
「お風呂上がりや洗顔後顔が突っ張る」
など顔を中心にしたものから
「膝や肘が白く粉をふいている」
「乾燥で頭皮や全身がかゆい」
「指や足の裏が荒れてぱっくり割れる」
など、体の様々な部分が極端に乾燥してしまっている人もいます。
なんといっても保湿
お肌の乾燥を防ぐには、まずは保湿です。
保湿クリームや保湿液をたっぷりケチらずに使いましょう。
また、全身の保湿クリームはお風呂上がりに行うのではなく、お風呂から出る前の蒸気が溜まっている浴室内で全身にたっぷりと塗ってください。
お風呂の温度は寒い冬だと高く設定しがちですが、42度を超えないようにしましょう。熱すぎるお湯は肌に負担をかけ、角質を痛めてしまうことがあります。
また、肌を傷つけてしまう恐れがあるので、ナイロンなどで肌をゴシゴシ洗いすぎないようにしましょう。
ビタミンをとる
肌のターンオーバーを正常に機能させるために欠かせないのが、ビタミンです。
特に脂質の代謝を促してくれるビタミンB群を積極的に摂取するようにしてください。
皮膚炎などを予防してくれるビオチンを多く含む食材:レバー類・いわし・落花生・卵・にしん
ビタミンB群を含む食材を積極的に摂取することができればいいのですが、なかなか難しいという方はサプリメントで補うこともおすすめです。
乾燥対策
乾燥する季節に風邪をひかないようにするためには、しっかりと乾燥対策をすることが大切です。オススメの乾燥対策をご紹介します。
・室内の温度を上げすぎない
・暖房器具を使用する場合は加湿する
・湿度計などで室内湿度をチェックする
室内の加湿方法
・加湿器を使用する
・観葉植物をおく
・洗濯物を室内に干す
乾燥対策をしっかりすることによって、肌荒れや風邪を防ぐこともできます。
続いて、乾燥の季節ならではの風邪予防対策をご紹介します。
風邪予防対策
・寝室の加湿をしっかりする
・水分をしっかり摂る
・ビタミンBなどの栄養をとる
・うがい、手洗いを欠かさない
・外出時はマスクをする
どれも今すぐできるような簡単な対策ばかりですので、是非今日からでも実践してみてください。加湿器を全部屋に置くことはなかなか難しいと思いますので、湿らせたバスタオルを干したり、冷水や氷水をコップなどに入れて枕元や、職場のデスクの上に置くなど、手軽にできるものから実践してみてください。
乾燥は、冬だけではなく、もっと早い時期から乾燥している地域や、環境もあります。
年末年始、様々な行事や、仕事でも忙しくなる時期だと思いますので、体調を崩さないよう快適に過ごせるようにしたいものですね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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